2002年4月15日

 火葬場に漂うのは むせ返るような熱気の臭い
 
 人が焼かれている
 
 そんな感じはみじんもしない
 
 この間まで 隣にいて
 
 同じ時間を過ごしてきた 愛する仲間が
 
 完璧に焼かれていくのを
 
 ただ淡々と延々と 待つだけ
 
 泣いたり笑ったり 
 
 ものを咀嚼しては飲み下し ただ 待つだけ
 
 
 
 
 白い骨を熱気の中で拾う
 
 
 
 なんて沢山の 骨格だろう
 
 太い骨と細い骨とこなごなの無数の骨
 
 
 白い骨たち
 
 
 ワタシの貧相な役立たずの体に
 
 はたして幾つの骨があるのだろう
 
 幾つのこるのだろう
 
 
 
 皆より先に逝かなくちゃ
 
 もうだれの骨も拾うのはいやだから
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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